昆虫食が世界の食糧難を救う!?「コオロギのビスコッティ」

世界的な人口増加に伴う食糧難の解決策として、「昆虫食」が注目されています。高崎経済大学発のベンチャー企業で、昆虫食の普及を目指す「Futurenaut(フィーチャーノート)」は10月、商品化の第一弾となる「コオロギのビスコッティ」を発売しました。栄養価の高い食用コオロギを粉末にして、消費者が受け入れやすい見た目や味にこだわりました。

環境に優しい未来の農業 

「Futurenaut」は、高崎経済大学で初めての大学ベンチャーです。同大4年の櫻井蓮さんが学生CEOを務め、飯島明宏教授(環境科学)もCTOとして参画しています。

原料となる食用コオロギはタイで養殖、加工して輸入しています。

櫻井さんによると、コオロギはたんぱく質やビタミン、ミネラルといった栄養素が豊富で、餌も農薬フリーとオーガニックな食材だそう。

しかも、環境に優しい。コオロギの生産によって排出される温室効果ガスは、牛肉生産に比べて100分の1程度。飼料や水の消費も少なくて済みます。

学生CEOとして「昆虫食」の普及を目指す櫻井さん

昆虫食と聞くと、私はイナゴの佃煮を思い出します。群馬の山間部では貴重なたんぱく源だったのでしょう。ビニール袋にたくさん捕まえると、おばあちゃんが喜んでくれたのを思い出します…。

ただ、あの見た目を思い出すとちょっと。食べるのには抵抗感があります。

櫻井さんは「昆虫食に対する心理的なハードルを下げるのが、まずは第一歩です」と話し、商品化したビスコッティを出してくれました。

奥は、ローストしたコオロギを混ぜた「采(スガタ)」。手前は、コオロギの粉末を5%配合した「和(ヤワラカ)」

コオロギ味はコーヒーに似ていた  

味は2種類あり、食用コオロギの粉末を5%配合した「和(ヤワラカ)」と、ローストしたコオロギをトッピングした「采(スガタ)」。ビスコッティによく合うというコーヒーと一緒に頂きました。

ナッツの香ばしさ、ドライフルーツの甘み、サクサクした食感―。コオロギの存在感はまったくありません。

生地に粉末を配合した「和」は、コーヒーのような風味があります。

コオロギの粉末を料理に使うなら、シナモンのように風味付けとして使う感じでしょうか。サプリメント感覚で、粉末をスープにまぜたり。エスニック系の味に合いそうな気がします。

食用コオロギを粉末にすることで、食べるときの心理的な抵抗感が少なくなるそう

今回のビスコッティは現地生産したもので、限定販売のため、在庫がなくなり次第終了となります。

現在は、いそべ煎餅の「田村製菓」(安中市郷原)とコラボした商品を開発中。どんな未知の味わいが生まれるのか楽しみです!

Futurenaut FB
「コオロギのビスコッティ」はネット注文のほか、前橋市街の「創業カフェ ムーちゃん」や「喫茶 マルカ」、県立ぐんま昆虫の森(桐生市新里町)などで販売中。限定販売のため在庫がなくなり次第、販売終了。

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