
イタリア・ミラノを拠点に活動する美術家、廣瀬智央さんの個展「廣瀬智央 地球はレモンのように青い」が、7月26日まで、群馬県前橋市のアーツ前橋で開かれています。
3万個のレモンがぎっしり
見どころは、約3万個のレモンを床に敷き詰めた作品です。
廣瀬さんの代表作の一つ「レモンプロジェクト03」を再現したインスタレーションで、使われているレモンはすべて本物です。
使用したレモンは後で紙などに再生されるそうで、エコロジーやSDGsといった循環システムを想起させるような展示となっています。

黄色一色に見えますが、近づくと時間の経過で変色したり、また青いままのレモンがあったり、一つとして同じ形はないことに気づかされます。
展示室のところどころに「隠しレモン」が置かれていているのも、楽しい仕掛け。
子供たちが見つけては「ここにもレモンがあるよ」と教えてくれる姿が、とても微笑ましかったです。

豆や造花、身近な素材のアート
今回の企画展は、レモンをはじめ、豆や種、造花などの身近な素材を使ったアート作品が多いので、子供でも親しみやすいのが特徴です。

小さな子供に人気だったのが、「ギャッベ」と呼ばれる真っ赤なじゅうたんの作品「マーレロッソ」です。
「ギャッベ」の上は遊牧民たちのコミュニケーションの場であり、その雰囲気から着想を得た作品のため、来場者が自由に座ったり、歩いたりすることができます。

アーツ前橋の屋上には、屋上看板を使った廣瀬さんの作品<空のプロジェクト:遠い空、近い空>(2013年)が常設展示されています。

美術館の入り口を入ってすぐ右側、ビルのエレベーターで屋上駐車場に上がると、看板を間近に鑑賞することができます。
展示にちなんだレモンスイーツ
アーツ前橋管内のカフェ「ロブソンコーヒー」では、展示にちなんだ限定メニューを楽しめます。
「エスプレッソレモントニック」は、しゅわっとしたさわやかなコーヒーで、夏に合うさっぱりとした味わい。
一緒に注文したレモンクッキーもおいしかったです!
皆さんも気分転換にぜひ、美術館に足を運んでみてはいかがでしょうか。
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